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BUMP「話がしたいよ」歌詞解釈 過去を断ち切る強さを持つ大切さ

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こんにちは。まりもです。

雑記ブログとしてこのブログをやってるつもりなんですけど、記事のアクセス数上位がすべてBUMP関連になってるのに気づいてしまったのでBUMPの新曲の歌詞解釈していくコーナーです。

 

楽曲情報

2018年11月14日に発売されたBUMP OF CHICKEN通算25枚目のシングルです。

BUMP OF CHICKEN 話がしたいよ 歌詞 - 歌ネット

↑歌詞はここから見れます!

 

MV


BUMP OF CHICKEN「話がしたいよ」

↑通常版MV

 


映画『億男』コラボミュージックビデオ

↑映画『億男』とのコラボMVも公開されてます!

 

歌詞解釈

歌詞引用→解説っていういつもの流れでやっていきます。

 

持て余した手を自分ごとポケットに隠した
バスが来るまでの間のおまけみたいな時間


特徴的な歌詞から始まります。

「自分ごとポケットに隠した」という歌詞から、主人公(便宜上、僕と表現します)は過去の思い出を忘れようとしていることがわかります。

ここで登場するバスは、「目的地に連れていく=先に進む=過去を断ち切る」と解釈することができます。

 

街が立てる生活の音に一人にされた
ガムと二人になろう
君の苦手だった味

 

ここで「君」が登場します。

歌詞から情景を確認してみると、僕は現在一人になっていて、その寂しさからガムと二人(ガムを噛む)になっています。

ガムは、「君の苦手だった味=君との思い出」と解釈することができます。

つまり、僕は前までは君と二人でいたけれど、今は一人になっていて、その寂しさを忘れるために君との思い出を噛み締めている。ということになります。

 

だめだよ、と いいよ、とを 往復する信号機
止まったり動いたり同じようにしていても
他人同士 元気でいるかな


バスを待ってベンチで座っている(MV参照)僕の視界に、信号機が入ります。

信号機は赤(=だめだよ)と青(=いいよ)を往復するものであり、それは止まったり(=赤)と動いたり(=青)を繰り返す人生と同じようなものであると気づきます。

そんな信号機を見て、「他人同士 元気でいるかな」と君の存在を思い出しています。

 

この瞬間にどんな顔をしていただろう
一体どんな言葉をいくつ見つけただろう
ああ 君がここにいたら
君がここにいたら
話がしたいよ

 

人間は誰しも他人同士です。どんなに分かり合おうとしても完全に理解するのは不可能です。だからこそ、人間は感情を共有したがるのだと考えています(これはBUMPの歌詞にも度々登場する概念でもあり、筆者の私自身もそう考えています)

他人同士だからこそ、「この瞬間にどんな顔をしていた」ことや「どんな言葉をいくつ見つけた」ことを話をして共有したいのです。

しかし、「君がここにいたら」とあるように、今は君がここにいないことが分かります。

僕は圧倒的な喪失感を抱えていることが分かります。

 

ボイジャーは太陽系外に飛び出した今も
秒速10何キロだっけ
ずっと旅を続けている

 

moonstation.jp

ボイジャーが太陽系を脱出したというニュースは記憶に新しいかと思います。

ボイジャーは1977年に打ち上げられ、主なミッションとして木星、土星を探査していました。

打ち上げから40年年余り経った最近、ボイジャーは太陽系を脱出しました。
人類が作った物体が太陽系を離れ、別の世界へと旅立ったのは、ボイジャー1号がはじめてであり、人類の宇宙史において最も重要な事項の一つであると考えています。

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CDのジャケットにも使用されているこの写真は、まさしくボイジャー1号が最後に地球を撮影したものです。

 

それの何がどうだというのか
わからないけど急に
自分の呼吸の音に
耳澄まして確かめた


ボイジャーが遥か遠くに飛び立っていて、地球を撮影した画像を見たりしていると、自分の存在がちっぽけなもののように思えてきてしまします。

僕もそんなことを感じ「自分の呼吸の音に耳澄まして確かめた」のでしょう。

 

体と心のどっちにここまで
連れて来られたんだろう
どっちもくたびれているけど
平気さ お薬貰ったし
飲まないし


君と一緒にいる時間を失ってから今まで、「体と心のどっちにここまで連れて来られたんだろう」と自分自身に問いかけています。

つらい出来事があったとしても、朝は来るし日は昇ります。全自動で毎日は動いていくので、ぼーっとしていてもなんとなく生きることができてしまうのです。

それでも、ふと振り返って考えてみると、体も心もくたびれていることに気づきます。

しかし、それに関して僕は「平気さ お薬貰ったし飲まないし」と言っています。それはなぜでしょうか。

 

どうやったって戻れないのは一緒だよ
じゃあこういう事を思っているのも一緒がいい
肌を撫でた今の風が底の抜けた空が
あの日と似ているのに


その理由は歌詞にある通り、「どうやったって戻れないのは一緒」であり、それならば「こういう事を思っているのも一緒がいい」からです。

時間は不可逆で、どんなに願ったとしても過去に戻ってやり直すことはできません。

そのどうしようもない事実を受け入れた上で、「こういうこと(=居なくなった君を寂しく思う気持ち)をお互い思っていたらいいのに」と願っています。

 

BUMP OF CHICKENは、無責任な肯定や未来の話を絶対にしません。

現状を受け入れた上で、そのほんのちょっと先のことを唄うのが特徴であり、BUMPの最も素晴らしい特徴の一つだと考えています。

 

それはこの歌詞にも現れていて、時間という途方もない現状を受け入れた上で、気持ちという不確定な部分に願いを込めています。

 

抗いようもなく忘れながら生きているよ
ねぇ一体どんな言葉に僕ら出会ってたんだろう
鼻で愛想笑い綺麗事 夏の終わる匂い
まだ覚えているよ
話がしたいよ

 

時間というものは時に残酷で、忘れたいことはもちろん、忘れたくないことまで忘れてしまいます。

そういった虚しさから「抗いようもなく忘れながら生きているよ」というフレーズを使ったんじゃないかと思います。

二人で話した言葉・夏の思い出を僕はまだ覚えていて、それを共有(話がしたいよ)したがっています。

 

今までのなんだかんだとか これからがどうとか
心からどうでもいいんだ そんな事は


いくら話がしたくても、それは無理なことが今までの歌詞から分かります。(時間は不可逆だから)

そういったある種の達観・諦めが「心からどうでもいいんだ そんな事は」などというフレーズを言っている理由になります。

 

いや どうでもってそりゃ言い過ぎかも
いや 言い過ぎだけど
そう言ってやりたいんだ
大丈夫 分かっている


でも、「どうでもいい」って言ったとしたら、過去の自分たちを否定することになってしまうのではないだろうかと僕は心配になっています。

でも、やっぱり僕は前に進む決心をします。

 

ガムを紙にぺってして
バスが止まりドアが開く

 

歌詞の最初に出てきたガムとバスが再び登場します。

おさらい

ガムは、「君の苦手だった味=君との思い出」の比喩。

 

バスは、「目的地に連れていく=先に進む=過去を断ち切る」の比喩。

ガムを捨てるということは、君との思い出を断ち切ること。

バスに乗るということは、未来へ進むということ。

つまり、「ガムを紙にぺってして バスが止まりドアが開く」というのは、君との未練を断ち切り、今まさに前に進もうとしていると解釈することができます。

 

過去にはいたけど今は居ない君への未練を断ち切り、一歩前に踏み出そうとする唄。一文で表すとこんな感じになるでしょうか。

 

おわりに

この歌最大の謎は、MVです。

MVでは、最後にバス停の前で僕が君と再開しています。

でも、歌詞をどう解釈してもそんな情景は出てきません。 

よければこの歌詞とMVの差異に関して、皆さんの意見をいただけると嬉しいです。